そろそろ一年

ベロダシずんぐり 昨年の2月、だらだらと吸い続けていたタバコを止めてからまもなく一年。 これまでも断続的に吸ったり吸わなかったりしていたのだが、去年、ウチのパグ犬、ズングリ君が「肥満細胞腫」 という腫瘍ができて手術。場合によっては命取りになっちゃう病気らしいので、そりゃ大変だってことで、まあ、ある意味、 願掛けみたいなこともあって止めた。おかげさまでその後、半年にわたる投薬治療の結果、 一時は薬の副作用で随分毛がうすくなったりしていたのだが、今ではスッカリに回復し、以前にもまして元気いっぱいで、 ご飯まえのはしゃぎようはうるさいくらいだ。
 自分自身については、タバコを止めたことでそれほど健康を取り戻したって意識はないけど、まあ、これだけ太ってたらそれも当たり前か。 たばこを止める前から自他共に認めるデブだったから、その後、体重が増えたという事実はないけれど、夏場、 自転車で通勤してたときに比べたら、明らかに3??4KGは重いし、今年はいよいよ脱メタボ宣言だなぁ??

 先日、中央公民館で行われた村上智彦医師の講演を聞いた。ご存知の方も多いと思うが、瀬棚方式と呼ばれる予防医療の仕組みを作り、 現在は夕張医療センターにて地域医療の再生に取り組む。
 村上医師はずばり言う。人口あたりの病院数がダントツに多い旭川は健康意識の低いマチ。地域医療を崩壊させるのは、健康意識の低い、 医者を使い捨てにする地域住民だ。かなり辛辣なことをずばずば言うのだけど、癇に障るようなことはなく、 話のテンポがむしろ心地よかったなあ。

 「旭川は病院が多いから安心だ」深く考えることなくそう思っていたし、「充実した医療体制」なんて、 東京あたりの移住希望者に得意げに話していた。けど、そうした意識が住民の健康管理、つまり「病気にならない」 という意識を低くしているのだ。自分自身も、少々のことで病院にかかることはまずないものの、それほど、 健康管理については注意を払っても来なかった。
 結局は、病気になってどうしようもなくなれば、どっちにしたって病院に担ぎ込まれるんだからってそんな風に考えていたのだ。けど、もし、 自分の住む地域に病院がなくなったらそんな風に安易に考えることができるだろうか?いつでも医者にかかれる、 倒れたら救急車が来てくれるって思っているから、自分自身の健康管理に無頓着でいられる。

 しかし現実はどうだ?札幌のベットタウン江別市の市立病院でさえ、内科医師が過酷な勤務状況に耐えられず、一斉に退職し、 内科診療を閉鎖する事態となったことは記憶に新しい。このほかにも道内の地方都市で、次々と市立病院規模の病院から医師が引き上げてゆく。
 本当に病気になればいつでも近くに医療機関がある社会は持続できるのか???逼迫する地方財政の面から考えたって、 そして自分自身の健康管理をおろそかにしておきながら、 地域の医療の責任をすべて医師や医療に従事する人たちに押し付ける他人任せの地域住民の健康意識を考えても、 今の現状が持続できるとは到底思えない。

 村上医師の話を聞いて真剣に考えた。市民の健康意識が高まり、さらに安易に病院にかかる風潮を改めることができたら、 今の健康保険の保険料を下げ、マチの財政そのものですら改善することができるんじゃない? 現に村上医師を中心に予防医療に取り組んだ瀬棚町では1人当たりの老人医療費を99年度の約106万円から、 3年後には81万円台まで減らしたそうだ。
 もし、旭川で同じようなことができたらどうだろう。平成17年の旭川市の65歳以上の人口比率は21.3%で76000人あまり。 老人医療費とは何歳以上のものをさすのかきちんと確認していないが、仮に瀬棚町と同じ金額を76000人に対して削減できたとしたら、 190億円もの医療費を削減できる計算だ。
 もっとも現実はそんな簡単なことではないのかもしれないけれど、今、ボクらが地域のためにできること、それは個人個々の健康管理! という事なのかも知れないな。

 やっぱり真剣に脱メタボを目指すこととします。ホントに大丈夫か?オレ・・・ (;´Д`)

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