高専の学生さんは優秀だなあと思ったボクから就活生の皆さんへ。
昨日は旭川高専で行われたインターンシップ報告会に参加してきました。8月22日から9月16日まで弊社でも生産システム工学専攻科1年生のO君がインターンシップに来て頂きまして、クライアント様WEBサイトの定期更新作業、あしか.jpの記事追加作業、そして、WEBサイトの制作作業などを行なって頂きました。
彼の実習の目標が、WEB制作技術の習得と学校にいる時には気づくことのできない物事の考え方を学び、就職してからも通用するような感性を身につけること、とありましたが、実際、どこまでお役にたてたのか、今更ながら、もう少しボク自身の時間を使ってしっかり関わってあげたら良かったかなと反省もしています。
報告を聞いて実際、感じたことはタイトルにもある通り、高専の学生さんは優秀だなという実感。報告会には、地元企業7社(ウチ一社は北電)でインターンシップを経験した学生さんたちがそれぞれ目的、実習内容、成果、感想をプレゼンするんですが、大変まとまった報告は聞いていたボクも興味深い内容だったし、質問に対する受け答えもしっかりしていて、ウチのスタッフもホント、うかうかしていられないなという感じ。
Oくんの発表の時は自分のことのようにドキドキしたわけですが、そんな発表の中、ああ、もう少しボクが直接関わってあげたら、そのあたりの理解はもうちょっと上がったかなと思うところもあったりして、単に職場体験が主な目的である短期の高校生のインターンシップの受け入れと同じ程度に考えてしまったボクが本当に情けなく思えてしまいました。
で、この場を借りて、Oくんとすべての就活生の皆さんへメッセージを。Oくんはとりあえず進学希望とのことでしたが、いつか来る就職の時のために。
今社会は間違いなく大きな転換点にあり、中小企業であっても、これからの時代を創り上げる主役になり得るチャンスはたくさんあります。特に、インターネット、ソーシャルメディアの普及は地域の中小企業にもその大いなるチャンスをつかむことを可能にしました。たしかに多くの学生が就職を希望する大企業とは給与や待遇において、大きな差があるのも事実。しかしながら、既存のビジネススキームがある意味、限界を迎えている状況で、10年、20年とその優位性が保たれる保証もありません。
私たちが快適に生活できるのは政治や行政によって、その安全や安心が担保されているからでありますが(最近はそれすら信用できないこともある)その快適さ、充実感を提供するのは様々な民間の仕事人たちが提供した成果に囲まれて暮らしている結果でもあります。私たちの仕事が、私たちの快適な生活を担保しているわけです。
しかしながら安く商品、サービスが買えることは、ある意味喜ばしいことではありますが、その一方でその商品やサービスを提供する側は、すでに限界に近いコスト圧縮努力によって、また、生産拠点をどんどん人件費の安い海外に移転することで、その商品やサービスを提供しています。コストダウンの努力が限界を超え、さらには人件費の安い途上国が私たちが消費する商品やサービスで経済力をつけた時、これまでのように単に「安い」という価値だけでは世の中が成り立たなくなるのはわかりきったことです。
これまでの社会システムが限界を迎えた時、それに変わる、私たちが快適を感じる新しい価値観に基づいた商品やサービスを創りださなくてはいけません。そして、その価値はおそらくこれまでのように東京発信の画一的な情報によってつくりだされる、平均的価値観ではなく、ソーシャルメディアの普及がその地域地域によって、そこに暮らす人達が良しとする様々な多様性にとんだ価値感を生み出しことになるはずです。
単に給料や待遇やブランドで「仕事」を選び、それにしがみつくのではなく、就職して20代のウチはいろんな仕事にチャレンジして、貪欲に社会、地域、会社、上司、先輩から学ぶ時期で良いと思います。自分が豊かさを感じる生活とは何か?と常にその中で模索して下さい。まずは自分がどんな人生を送りたいのか?どんな生き方をしたいのか?それをしっかり学び、考えてほしいなと思います。
そして、私達地域の中小企業はそうした新たな価値観をもった学生たちのニーズに応える事のできる、常に未来につながる企業経営を志していかなくては。高専の優秀な学生さんに選んでいただけるようにね!!