第22回 実践!ホームページ構築講座 その2 「ホームページにいくらかかるのか」 の巻


見積りの考え方

  一年で一番しばれる時期を迎えておりますが、皆さま、いかがお過ごしでしょうか?そろそろ、 暖かい春が恋しくなってきますが、もう少しの辛抱ですね。ただ、 ビジネスは寒いからといって休むわけにはいきませんから今月もはりきっていきましょう!
 さて、先月からこの連載を「ホームページ(以下HP)構築講座」と題してお届けしておりますが、今回はその2回目、ずばり今回のテーマは 「HP公開にいくらかかるのか?」です。HPを公開しようと思うとき、企画から制作、公開まで一体いくらあればできるのか、 見積もりの考え方についてお話したいと思います。 私がお客様から一番最初にお問い合わせをうけるのが、どのくらいでできるものなのか? ということ。形があって、実際にものとして納品されるものであれば、一体どのくらいの料金であるかは、 これまでの自分の経験や感覚で大体検討がつくもの。ただ、HPという比較的あたらしい、そして実際に手にとって見ることのできないいわゆる 「バーチャル」なものがいくらかかるのか見当もつかないというのが、多くの皆さんの正直なところでしょう。
 

アイリンクでは、下記のような要素にHP制作にかかる費用を分解して、見積もりを作成します。よく、お客様から 「1ページいくらでやってくれるの?」と質問されますが、私は「ページ単価」という概念は、 HP制作にはなじまないと考えておりますので原則としてそういう形では見積もりを制作していません。なぜなら、 HPでの1ページを規定する枠や決まりがないからです。よく、 A4サイズの紙に印刷できるサイズを1ページなんて言ってるところもありますが、これだって、そのページに載せる内容によっては、 統一したフォーマットに単に何十ページもテキストと写真を流し込むだけの場合と1ページずつ異なるレイアウトで制作されたページではかかる手間が違うわけですから、 同じ単価と言うことはありえないですよね。結果として、完成したHP全体のページ数で総額費用を割り返せば、 当然1ページあたりの単価と言うものは出てきますが、弊社で取り扱った事例でもその幅は非常に広く、5千円の場合もあれば3万円の時もあり、 一概に言ってしまうのは弊社またはお客様にとっても良い結果は生まないと考えています。


見積り項目について

 企画プレゼンテーション料、 フォーマット制作料はこれまでの制作会社のノウハウの蓄積に対する費用の対価としての意味合いが強いため、 一式あたりでの見積もり額となります。弊社の場合、サイトの目的、ボリュームにより3??10万円程度を計上しています。
 取材費、撮影費、原稿制作費は、HPに載せる原稿を取材に基づいて制作したり、ご提供いただいた資料に基づいてリライトする場合、 さらに掲載する写真を撮影する必要のある場合の費用です。写真、原稿をご提供いただく場合は必要ありませんが、 長文の原稿を手書きや印刷物でご提供いただいた場合、テキストの入力料金が発生する場合もあります。実は、この原稿制作、 資料提供がHP制作で一番、時間のかかるところでもあります。ご自分で原稿を制作する時間がない場合、 少々割高になっても原稿の制作までお願いしてしまう方がスムーズに進むかもしれませんね。
 HTML制作費については、実際の制作にかかる人件費に該当するものですから、単純に言えば、 制作にかかる時間に比例して費用がかかると考えていただいてよいと思います。あと、わかりづらいのがプログラム費用。 WEBプログラムで何が実現できるかと言うと、例えば、お客様にメールでの問い合わせをいただくときに、 記入漏れがないように入力フォームを設置してそこから送信してもらったり、ショッピングサイトでは、「買物カゴ」 とよばれるプログラムを設置することで、複数商品を同時に注文、会計することができるようになります。このように、HPにアンケート機能、 新着情報の更新管理機能、施設予約、電子掲示板などの機能を追加するためにはいわゆるプログラム費用が必要になるのです。
 ところが、このプログラム費用はその目的と利用方法に応じてゼロから開発することになると時間もそれなりにかかってしまうため、 予算的にも高額になる場合があります。一般的な用途であれば、既に開発、 公開されているプログラムをカスタマイズして利用することもできるので、見積もりを依頼するときにどういう目的で使いたいか、 どの程度の機能が必要かをよく伝えると良いですね。

予算を伝えるべきか?

 HPの見積もりを依頼され、掲載したいコンテンツや実現したい機能をお聞きした上で、提案書と見積書をお持ちすると 「こんなにかかるの???」と驚かれるお客様が少なからずいらっしゃいます。これが、 HP公開によって期待できる成果とその為の投資額のアンバランスさに対する驚きであれば、明らかに業者のセンスを疑うべきです。 しかしながら、往々にしてその原因は複数業者の合い見積もりで料金を押さえようとするなど、 最初の打ち合わせで予算の明示をいただけない場合です。HP制作費用に対する感覚が依頼者と業者側で大きく違いすぎたのでしょう。 複数業者に依頼する場合でも、最初に今回の予算と期待する効果をきちんと業者側に伝え、 その予算内で最善な提案をしてくれるよう依頼するのが一番だと思います。ああ、もう紙面がない・・・ 今回は最善の結果を期待できるコンペの実施方法まで話ができませんでした。すいません。その話はまた次回。

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