第23回 実践!ホームページ構築講座 その3 「最善の結果を得るコンペ」 の巻
○ ガンバレ。ホリエモン
ライブドアの堀江社長、まあ、今さらとやかく言わなくともまさか知らないという方はいないと思いますが、
なにやってる会社なんだかよくわかんないって人はけっこう多いですね。まあ、ニュースでよく「IT」
っていってるからIT企業であることは間違いないと思うんだけど、実際、なにやってんだ?って疑問。
ライブドアのホームページを見ても事業内容は「コンピューターネットワークに関するコンサルティング」
「コンピューターネットワークの管理」「コンピュータープログラムの開発・販売」「ネットワークコンテンツの編集・デザイン」
ってあるだけで、随分、漠然としていますね。しかし、その上で、会社組織図を見ると、「コンシューマー事業本部」「ネットワーク事業部」
「ファイナンス事業部」といった各事業部の下にTOBや株式交換、株式取得によって子会社化した「バリュークリックジャパン」
「ライブドア証券」「ロイヤル信販」といったメディア、金融の関連会社がズラリ。
つまり、ライブドアは卓越した「ネットワーク」を武器に既存の企業のIT武装化を行い、成長してきた。そして、
そのIT武装によって競争力を身につけた既存産業の「企業」そのものを取得することによって、さらに利益を拡大する。結局、
やっていることの源は既存産業のネットワーク化、IT化を促進することであり、さらに儲けるべく、十分に市場のある、自らがIT化し、
競争力を身につけた子会社で、メディアや金融に参入しているということでしょう。
フジテレビとライブドアの競争がどのような結末を迎えるかは今この原稿を書いている時点ではわかりませんが、ボクも「ベンチャー起業家」
のはしくれとして、ここは迷わず堀江社長応援。彼の振る舞いは必ずしも世の中に受け入れられるものばかりではないかもしれませんが、
世の中に新しい風を吹き込むことができるのも間違いなく彼のような人物といえるでしょうね。
そんな彼も、1996年の有限会社オンザエッジ設立当初の主たる業務は「ホームページの企画・制作」。出発点こそ、
わが社と同じようなスタイルですが、彼は設立4年でマザーズに上場しているので、同じ4年でも、大きく水をあけられてしまったのはやはり、
社長の力量差でしょうね。
○ コンペ、入札、アイミツ
さて、枕が長くなりすぎました。前回、前々回と、社内で制作すべきか、外注か、
さらには外注の場合の見積もりの考え方をお伝えしてきました。
今回はさらに複数事業者の中から委託者を決定するための最善の方法を考えていきましょう。
複数の事業者の中から1社を選択するために、
いわゆる内容の優劣によって事業者を決定するコンペによる場合や金額の大小によって決める入札や合い見積もりによる方法が考えられます。
ホームページを作る場合、事業者にある一定の条件を元にどんなホームページを、どんなデザインで作るのか提案してもらい、
その優劣で事業者を決定するいわゆるプロポーザル(提案)型のコンペによって、事業者を決定する方法が最適でしょう。
最近、コンペではないのですが、あるお客様から、ホームページを作って欲しいので、相談に乗って欲しいという依頼を受け、
お客様が実現したい内容をお聞きした上で、ホームページとして提供するコンテンツ(内容)、ホームページ構成、運用方法、また、
お客様のホームページの公開希望時期に合わせた、進行スケジュールをご提案させていただき、
それに基づいたお見積もりを提示させていただきました。ところが、いつまでたってもその後のご連絡をいただけないので、
事情をお聞きしたところ、随分後になって、別の事業者に依頼したというのです。
予算を使う以上、一社だけの見積もりではまずいということで、うちの企画案を別の事業者に持っていかれ、こんなことができるかどうか?
またできる場合、いくらくらいでできるのかお聞きしたそうです。そうして、でてきた見積もりがオタクより安かったので・・・って、
言うのですが、そんなの、その事業者に、ヒアリング、サイトの内容、構成を企画する手間がかからない分、安くて当たり前ですよね。
もし、わが社にご依頼いただいたのと同じ条件で他の事業者に依頼されていたなら、
まったく同じ提案内容など、ありえないはずだし、金額だってどうなるかわかりません。コストダウンのために、
そんな業者のたわごと、聞いてられるかって言うなら話は別ですが、もしかしたら、
わが社の提案よりもすばらしい提案がもっとリーズナブルに実現できた可能性もあるわけで、
そのお客様がホントに得したかどうかはわかりませんが。
結局、この場合、得をしたのは後から見積もりを提出した業者だけで、ヒアリング、企画、提案までをただでやったうちは丸損、
ご依頼いただいたお客様も複数の提案の機会を失ったという意味ではちょっとマイナス。こんなことにならないためにも、もし、
ホームページを制作するためにどこに頼むべきか決めかねているという場合、お客様にも最善の結果をもたらし、
なおかつ業者も納得のプロポーザル型のコンペを実施してみましょう。
詳細は左の表を見ていただければと思いますが、コンペをうまく進行する自信がない場合、弊社にてお手伝いすることもできますので、
お気軽にご相談ください。(もちろんその場合は、弊社はコンサルに徹して、制作には加わりません。)
次回はホームページの優劣を決める要素についてお話します。