北海道は

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北海道はひと月遅れの七夕まつり。緑橋通りにて。

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(20098.10追記)
緑橋どおりの七夕並木??を見ていて、以前プラタナス並木のことを書いた続編を。 書こう、書こうと思いながら、結局こんなタイミングになってしまいました。

プラタナス並木の件で、 市民みんなで声を出して行政を何とか動かしましょう!なんて生意気なことを書いたら、その後、 あさひかわ新聞や道新でも取り上げていただいて、僕のところには、直接メールもいただいてしまいましたので、ここでご紹介を。

実はこのメールをいただいた安藤氏はボクの高校時代の同級生。 プラタナスの件が新聞などで紹介されていた際に旭川市の土木事業所に依頼され現地を確認して以下のような報告書を出していただいたとのこと。 報告書にもあるとおり、すべてを行政に依存していたのでは何も進みません。自分たちでできること、協働し、働きかける必要のあるもの。 私たちの暮らすまちのことなのですから、自分たちで考え、自らができることは率先して行動すること、その上で住民、 行政の役割分担が必要何じゃないかなと思います。

それにしても、ボクの高校の同級生で、このまちで暮らす人には、森や木の専門家が多いな。 すごい!

「延命か更新か?街のプラタナス並木を支えよう!」

                上川南部森づくりセンター 専門普及指導員 安藤康光

 

プラタナス並木(スズカケノキ)

 旭川市神楽岡・緑が丘地区のメイン・ストリートに2,3kmに渡ってプラタナス(正式名:モミジバスズカケノキ) が街路樹として植えられている。樹齢約40年、かなりの中大径木となり地域住民に親しまれている。プラタナス・ フェスティバルというちょっとしたイベントが夏に行われるくらい、この地域のシンボルともなっている。そのプラタナスがここ数年、 衰弱し、元気がなくなっている。葉がしぼんで丸まっていたり、小型化していたり、夏なのに落葉したりしている。 樹皮も乾燥してカサカサで、一部がはがれたり、ひび割れしている。プラタナス特有の模様も見られない。

 この道路と街路樹を管理する旭川市土木事業所から、現地を見て意見をほしいとの依頼を受け、見に行ったところこのような状態であった。 同所が樹木医に診断してもらった結果と同じく、根を張るスペース(植枡)が十分ではなく、 必要な水を吸い上げることができないことによるとともに、 地中に伸びる根が交通量の多くなった車両に踏まれて痛んでいる可能性も考えられた。

  また、樹皮にはマイマイガの幼虫が数匹付着していた。衰弱している樹に、虫がつき葉の食害を受け、さらに弱まるという2次被害が心配だ。

今後の対応策

 プラタナスの根は水平方向には分散型(下枝の広がる範囲)で、垂直方向には浅根と深根の中間型(深さ100cm前後)だ。 この根が十分に役割を果たすことができる空間と、土壌としての役割を満足する良好な土壌であることが必要とされている。 現在はコンクリートで囲まれた1m1mの空間しかない。また、土壌も徐々に理学的性質を悪化させている。

 これらの対応策として、歩道改修のほか、表面の固くなった土を削り、土壌改良材を混ぜた土へ入れ替えることなどが想定される。 土壌調査の結果によっては土壌改良材による保水性の改良、PH値の改良、不足有機分や不足肥効分の追加などを検討する必要がある。

 また、大きくなりすぎたという観点から、剪定を行うのも一つの方法かもしれない。プラタナスは成長が早い樹木であり、毎年の冬期剪定 (強度)と随時の夏期剪定(軽度)により、樹木の健全化を図ることも考えられる。人間と同じように剪定でスリム化し、 少ない水分や養分でも耐えれる樹体に変化するかもしれない。

 このように、延命措置には知恵と労力と多額の費用がかかるので、延命か更新(伐って植える)か難しい選択を迫られそうだ。

地域住民の意見

 地域住民の意見も割れている。「プラタナス通り」という名前が一人歩きしてしまい、名所的な意味合いを持ち、 大事に保存しなければならないという考えがある一方、落ち葉などで自分の敷地や歩道が汚れるので伐ってしまえという考えもある。 市議会議員の中でも、両派に意見が分かれ、収集がつかない状況である。

 私個人の意見としては、ぜひ延命してほしい。りっぱな街路樹が、落ち葉や枯れ枝のことで付近の人から文句を言われながらも、 維持費がたくさんかかっても、存在し続ける。それはこれらマイナス面以上の価値があるからだ。 コンクリートやアスファルトに囲まれつつも、街路樹のおかげで、四季や自然を感じることができるし、 子供たちにとっても良い影響を与えている。

 ちょっと問題があると、何でもすぐに止めてしまう現代の傾向に警鐘を鳴らし、 ヨーロッパ的な歴史や古いものを大事にする考え方を参考にすることが今求められている。存在し続ける価値は十二分にあると思う。

 ただし、いろんな人がいて、落ちてきた枝でケガしたとか、車に傷がついたと言って市役所に必要以上に損害賠償を求める人 (いわゆるクレーマー)もいる。これは非常に無粋であり、恥ずかしい行動と思われるが、役所としては脇を堅め、 つけ込まれないように先回りして対策を考えておかなければならない。ここがプラタナス延命にとって一番大事なところで、 真剣に考えねばならない重要ポイントかもしれない。

 例えば、プラタナス通りを支える人が募金活動や寄付行為をして、クレーマー対策の資金(弁護士費用など)を集めるのはどうだろうか、 何も犠牲を払わずに大事なものは守れないから。

先日、近くまで用事があり車でプラタナス並木を通ったけど、今のところ大丈夫みたいだった。 7月の長雨が逆によかったのだろうか?

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ようやく。。

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今日はこんな感じ