信頼と安心の時代へ
21世紀最初の年が終わろうとしている。
最近、この業界が急速に変容してきている実感がある。
それは社会インフラとしてのネットワークの時代への突入である。
いままで、相互信頼での運用だったインターネットは、ある面では
社会インフラというよりは、インターネット愛好家の為のコミュニティ
ネットワークの側面が大きかった。
そのためネットワークトラブルにせよ、コンテンツの提供のありかたにせよ
その運用にせよ、お互いの信用と、完全な自己責任での運営が基本になっていた。
いまや、ユーザー層が広がり、普通の社会インフラへと変容してきた。
その中で、ここ数年、サービスとコンテンツの開発競争が盛んに進んで来た。
そこで、SCM、CRM、KMなどなど、色々な概念を生み出し、それを実践していくことで。
あらかたのサービスやコンテンツのパターンが20世紀末までにほぼ出揃ったといえる。
次に要求されるのは、サービスのありかたでもコンテンツのありかたでも
なくなって来ている。
それは、信頼と安心である。技術の言葉に言い換えると
情報セキュリティとネットワークトラフィックの保証である。
すなわち求めるサービスが確実に間違いなくうけられる。そういうことが求められる。
そこでは超高速のブロードバンドよりもトラフィック保証するQoSや、常時接続の利便性よりもセキュリティの為のPKIなどの諸技術が求められる。
データセンターなどを中心に、サーバーやネットワークのリプレースが、今後非常に早いペースで行われていくだろう。
一見すると、新しいサービスや、ワクワクするような概念が生まれない、何も変化のない非常に退屈なステージがしばらくは続くことになるだろう。
しかし、信頼と安心の新しいネットワークがこれから築かれていくのである。
その、新しい信頼と安心のネットワークが構築されたとき、その中で新しいビジネスが生まれるだろう。----- EXTENDED BODY: