不便なクリック&モルタル
21世紀早々、なんかこういうネガティブな事例もなんなのだが
やはり2001年のITビジネスを占う上で非常に重要なことではな
いかとおもい、ちょっと書いてみたいと思う。
カード文化の普及していない日本では、チケットなどの注文に
おいても、ネット注文、リアル店舗で受取というタイプの
クリック&モルタル戦略が重要な位置を占めるだろう。
リアルな商品引渡しの場として、コンビニインフラや果ては
ガソリンスタンドまで大きく注目されている。
しかし、ことはそんなに単純であろうか?
新年早々北海道でイベントをやることになっていて、航空チケットをネットで予約した。そこには、
「○月○日までに、○○窓口か○○指定代理店までチケットをお買い求め下さい」
と書いてあるのだが、筆者の住まいがど田舎なので窓口は近く
になく、指定代理店の受取をしたいと考えた。
が、サイトのどこを見てもその指定代理店はどこにも書いていないのだ。
これだけでも十分不便だったのだが、さらに上を行ったのはその次。
電話帳までひっくり返して、なんとか近くのショッピングモールにある
指定代理店とやらを見つけ、そこに行ったまでは良かった。
F「ネットで注文したのですが。予約番号は....」
店員「え?え?うちはネットの予約はできないんですけど」
F「へ?でも、Webサイトに指定代理店で受け取るようにと。ここはそうじゃないんですか?」
店員「指定代理店ですけどできないんです。その日なら、まだ空きがありますんで、取りなおしましょうか?」
この時点で呆然である。なんのためのクリック&モルタルじゃという気分である。 これが、シーズン限定等の特別割引系のチケットの予約分だったりしたら、オオゴトである。結局いうがままに取りなおしたが、ネットを利用する意味は全くなかったということである。
クリック&モルタルをやるなら、クリック&モルタルに関わる
全ての担当者(特にモルタル側の実店舗)の意識を合わせること。
そして、どこのモルタルでクリックのサービスの延長線が受けら
れるのかを明記すべきである。とくに、翔泳社から出ているクリック&モルタルはそういう意味で必読の書といえるだろう。