ドメインネームとブランド
日本のビジネス系サイトの大半が海外サイトと比べて10年は 遅れているとよく言われる。 どちらのビジネスモデルが正しいとは一概に言えないのだが、 現実に米国インターネットビジネスの状況と日本のそれは、 明らかに違っている。
その違いを端的に示すものの一つとして、ドメインネームの扱いが上げられる。
ドメインネーム発行に関係する決まりごとが違うというのもあるが、
日本の場合、多くの企業サイトのURLが
www.企業名.co.jp
となっている。
これは、JPNICの決まり上、CO.JPドメインが、一般に一企業一つでしか
とる事が出来ない事に起因しているとも言われる。
が、米国の場合、
www.ブランド名.com
で、URLを構成するのが常識的である。
そして、このドメイン名称から、サイトの作りの違いも明白である。
日本の企業サイトは、あくまでも、その企業のサイトであって、
その企業の製品のサイトでは決してないのである。
よって、多くの場合、そのサイトは製品情報よりは、企業の組織に関する
情報がテンコ盛りなのである。で、肝心の製品の情報に関しては
カタログ情報をしのぐ事はないのが常となる。
翻って、米国のサイトは、そのブランドや製品に関する情報が大半であって、
その企業の組織図や代表の挨拶などとは無縁のサイト展開である。
その製品の魅力を余すところなく伝えるべく、1ブランドの話題が
「これでもか!」というくらい盛りこまれている。
普通に考えて、ユーザーが欲する情報がどちらかと問われれば一目瞭然である。 別にカタログや会社案内が見たくて、サイトを見るのは稀である。
1企業1URLに固執するJPNICが無罪とは言えないが、現実問題として、
www.ブランド名.ne.jp
等とすれば簡単にURLの取得が出来るであるから、企業サイト製作者の不勉強さは
否めないのではなかろうか?
ユーザーに何のために何を提供するのか?これをしっかり考えれば、
その企業に見合ったドメイン戦略が決定するはずである。