情報社会学フォーラムを旭川でやってみようかと。
昨日、社長の北口氏のBLOGで先に上げていただいているのですが、
情報社会学フォーラム「情報社会の進展と地域の未来」に参加した方がいい理由を考えてみた!
という事で、情報社会学フォーラム「情報社会の進展と地域の未来」というのを旭川で開催することにしました。
開催の経緯は割と単純で、私の所属する多摩大学情報社会学研究所の地方合宿を旭川で開くことになったのがきっかけ。
この研究会の地方合宿は、最先端の実践と研究をする人が少数精鋭で集まって、缶詰めになって議論をするためのものです。こういう最先端に身を置くからこそ集中して議論をする時間をあえて作るために地域地方での合宿を企画しております。で、なんとなく、この合宿の幹事的なものをいつも研究室の末席である私がお受けしています。で、参加者の名簿とか実績を見ると、多分、この方々が一堂に会する場面って、日本中どこ見てもないよなって、前回の高知大会の時にも思ってまして。
と同時に、ずっと自分が持っている問題意識として、ネット社会なのにもかかわらず、実際には地域地方と東京の情報格差はますます開くばかりというのがあります。特に、ビジネスや研究のようなグローバルなものほど格差が開くのが実態です。ネット時代なのに、ビジネスをするにしても研究をするにしてもある程度の頻度で東京に出張しないと何もやれないという状態は一向に解消されないわけです。
それは情報量の問題ではなくむしろ情報選別における質の問題で、例えば中小規模の書店で平積みしている書籍が圧倒的に違うわけです。特にビジネス書は顕著で、札幌でも愛知でも、本当にその地域で規模の大きな書店の平積みの本であっても、首都圏の中規模の書店の平積みで紹介されている書籍の質の差は一目瞭然です。地域地方に住んでいたって結局アマゾンで買うから関係ないと言いたいけれど、アマゾンで何を選ぶかという情報選別の質が圧倒的な差になっているのです。
多分そういう差を作っているのが、テレビで見る有名人の話を聞く機会なんかより、それぞれのジャンルのそれぞれで実際に活躍している人との直接的な接触機会が全く違うんだろうなと思っています。テレビに出るのは各ジャンルの実践者ではなく、基本的には各ジャンルの評論家です。かつて実践者であったとしても、今まさにそのジャンルに邁進している方は、マスコミに出ている暇などほとんどありません。
こういう人と出会ったり議論したりする機会の差が、この質的な差を生み、押し広げているんだろうと思われます。でも、このクラスの人は、その道の仕事をしていれば本来であったり接触を持っているべき人々です。そして、ネット時代なのだから、地域地方の人でも、こういう人々とはもっと接触できているはずなのです。結局、マスコミで聴いたことがないからスルーって態度が、せっかくの情報化社会で埋まるべき量と質を自発的に押し下げている状況ともいえるのです。
で、前置きがどんどん長くなるのですが、今回はそういう意味でその道の専門家(後で少し紹介しますけど、情報社会、国防、炎上、研究業の専門家で割と知る人ぞ知る人々です)があつまります。旭川市民にとっていいチャンスなのに、その人々を市内某所に監禁して研究会だけやって、さくっと飛行機に載せて東京に返すなんて、余りにも勿体ないし、旭川出身者として見るに忍びない状況なわけです。
で、思い切って、御大の公文所長を初め研究会参加者で少し早く会場入りできるみなさんを講師にして、フォーラムを是非開催しようと許可を得て右往左往して、開催にこぎつけました。
本当に、拠点として事務局を受けていただいた、株式会社アイリンク様、ご後援をいただいた旭川市役所様、特に会場の確保、当日のスケジュール、お客よせ等、縦横に活躍ご助力いただいた職員の皆様(名前出していいかわからないので、こういう表現でゴメンナサイ)、また研修会場と諸先生の宿泊をこの超ハイシーズンにご手配頂いた中小企業大学校旭川校様、広報にご助力いただいた一部メディアの皆様には感謝の気持ちで一杯です。
ちなみに、某地方で同じように一線級の人を取りそろえたフォーラムをやったことがあります(バイオベンチャーとベンチャー支援、宇宙開発を通じた社会変革、SOHOという業態の先駆者、高校発ベンチャーを老後にしてしまった人、今回も来てくれた小松さん、このフォーラムの報告書はもう有料にしちゃったので必要な方はご連絡ください)が、もう、今でも根に持ってますね。まったく、無視どころか積極的に足を引っ張られて、4人しかお客が来ませんでした。この地方は、完全なる自殺行為を自分でやったわけです。
今回のフォーラムがそんなことにならないことを深く祈ってます。自分をはぐくんでくれた旭川だもん、きっと大丈夫。
一応、概要と先生をFBで勝手に紹介したリンクを散らかしておきますので、適当に読んで予習して来て下さいね。
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情報社会学フォーラム「情報社会の進展と地域の未来」
主催:多摩大学情報社会学研究所
共催:株式会社アイリンク
後援:旭川市、株式会社ソーシャルキャピタルインテグレーション
日時:2014年7月19日(土)14:00~18:00
場所:旭川市障害者福祉センターおぴった2F会議室1(旭川市宮前通東4155番地30)
定員:50名
参加費:無料(終了後懇親会¥5,000-)
■基調講演「情報社会の新楽観主義~ものづくりとICTの融合が生む未来~」
講師
公文俊平(多摩大学情報社会学研究所所長)
https://www.facebook.com/funahasi/posts/681061401969030
■パネルディスカッション「情報社会学が指し示す新しい社会システム」
パネリスト
山内康英(多摩大学情報社会学研究所所長代理)
https://www.facebook.com/funahasi/posts/684549171620253
小松 正 (小松研究事務所代表、多摩大学情報社会学研究所客員研究員)
https://www.facebook.com/funahasi/posts/689747717767065
田代光輝(多摩大学情報社会学研究所客員准教授)
https://www.facebook.com/funahasi/posts/687468041328366
コメンテーター
公文俊平(多摩大学情報社会学研究所所長)
■懇親会
日時:2014年7月19日(土)19:00~21:00
場所:矢代商店(旭川市10条通8丁目)
参加費:¥5,000-
PeaTixで懇親会事前チケットを買うと1割引き
+ソーシャルプログラムを利用いただくとそこからさらに1割引きになります。
http://peatix.com/event/41432
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この出会いの場を市民の皆様、道民の皆様が是非活用して頂けることを期待しています。