教室の悪魔(再読)

足りないのはネットのマナーを教える教育でも、監視でも、威嚇でもなく、子どもの心を満たす大人の存在、愛情なのだ。私は、そう思う。(P.168)

 個人的には、愛情という言葉は好きではないので、あえていいかえるなら、コミットメントだと思う。子供に対して適切な大人のコミットメント。それの欠如は、いじめの原因にもなるとと同時に、人として生きる基礎作りの欠如にもなる。

 この本は、著者の山脇さんの講演をPTA研修会で聞いて非常に感銘を受けたので、そりゃ著書も一冊買ってみようということで購入したもの。多分、個人的には植松さんの講演ぐらい衝撃を受けた。それそれは良くできている。子供の社会は大人社会の射影であって、大人がまずはまっとうな大人社会を作って、その大人社会から見た形で、是は是、非は非で、きちんと子供社会への干渉をすることだ。目先の論理で子供の社会に介入してはいけないし、当然放置してもいけない。あくまで正しい社会づくりに立脚した論理と行動。それは子供の仕事じゃなくて大人の仕事だ。

 この本には出てこないが、山脇さんは講演で「元気でいるのが大人の責務」と。大人っていいな、うらやましいなって思わせるような大人に一人一人が全力でなる努力をしなければいけない。それがいじめをなくすことにもつながる。
 自分も頑張らねば。

親は、どうしたら子どもを「いじめ」から守れるのだろうか。/いま、大人である私達は、何をなすべきなのだろうか。(P.4)

いじめがまかり通る社会が作られると、加害者か被害者かどちらかでいなければならない。(P.51)

いじめに立ち向かわなければならないのは、実は子どもではなく、大人なのである。(P.139)

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