老後に本当はいくら必要か

男女を問わず高齢者がわがままに放題に振る舞い、他の世代に迷惑をかけているという現状もあるのだ。(P.157)

老後にいくらいるかの議論の前に、このことをそれこそ反省してほしい。

僕はこんなこと(「最強の保険と年金のありかた」「人のつながりを構築しなかった自分が悪い」)を既に書いてますので、今更、この本の論評はしません。
だいたい、あなた方がバブルの間に国庫からしっかりと金を巻き上げて個人貯蓄にしているでしょうが。いくら持っていようが、そのことの反省なしには僕らが作る社会にあなた方にとって住みよい場所はどこにもないはず。
他方で、ちゃんとそのことを反省して、しっかりと金ではない正しい生き方をしていれば、金なぞなくてもちゃんと僕らは支えます。
ま、そのことは世代の先送りで、僕たちもお金ではない投資を自分の子供の世代にしておかないと、そう言われるわけで。気をつけないとね。

今の若者は、バブルを経験していない。何をしても当たった、上手くいった、という経験を一度もしていないのである。生きてきてあまり楽しいことはなかった、と感じている若者を、たるんでいると叱る前に、高齢者、熟年に何ができるかをよく考えてみるべきときに立ち至っていると私は考える。(P.129)