わたしと小鳥とすずと―金子みすゞ童謡集
わたしはすきになりたいな、/何でもかんでもみいんな。(P.56、みんなすきに)
いつ読んでも、金子みすゞの詩は、気付きと感嘆と反省が起こります。先日は、インフルエンザで学級閉鎖になった下の子と、一緒に声を出しながら読みました。なんとも、素敵な日本語でもあります。
上の子はこの児童向けのやつを保有していて、いつも勝手に読んでます。
どうしても、社会のなかでギスギス戦っていると、大本の心の動機の根っこを忘れがちになります。たしかに、大きな目的のためには、いったんその感情をよけて、次に進む必要があるという事態は普通に起こるわけですが、だからと言ってその大元の感情を捨ててしまっては目的を達成する意味はなくなるわけです。
彼女の詩はそんな感情の琴線に触れてきます。子供と一緒に読むととくに、何のために頑張ってるんだっけということが思い出されます。大人って心が小さいよな。うん。
おかあさまは/おとなで大きいけれど、/おかあさまの/おこころはちいさい。(P.126、こころ)