コンスタンティノープルの陥落

三十代の男は、相手次第で二十代にもどったり、四十代の男のような成熟さを示したりするものである。(P.32)

30代ですけど、僕はどっちでしょうね。最近の自分はやや幼稚な気がします。もっと成熟して見える人間を目指したほうがいいかも。
さて、本編はコンスタンティノープルという一都市の攻防に焦点を当てた小説。非常に展開が分かりやすく、都市攻防戦だけの焦点を絞った歴史小説ってのは珍しいかもしれません。あと僕が思いつくのは酒見氏の墨攻だけです。歴史のお勉強にもなる一冊です。内容はシンプルな分
なかなか抜書きしにくいので、メモだけ残して終了。

ギリシャ人を嫌う者は多くても、皇帝を悪く言う者は一人もいなかった。(P.108)

戦いでは、結果だけがものを言う。(P.148)

幸福も人々の心を開くのに役立つが、不幸もまた、同じ役目をすることがあるものだ。(P.162)

「人は常に、自らの信仰か自らの祖国か、それとも自らの家族か自らの主君のためかに、死を甘んじて受ける覚悟がなければならない」(P.196、最後の皇帝)