スコッチ・ウィスキー雑学ノート―今宵も「生命の水」について、ひとくさり...

日本のものは怪しいと思っていた。だが、そうでもないようだ。(P.94)

失礼な。不勉強にも程がある。少なくともこんな本を書くなら、ニッカのモルトがきちんと世界的に評価されていることを把握した上で書くべきだろう。

繰り返すようだが、要は旨ければいいのである。(P.25)

と書いている割にはこの人の書き方は押し付けと独断が多くてなんかイヤ。モルト至上主義者に対して非常に偏屈だと非難している割には、この人自身の偏屈さを感じます。先に紹介したリキュールの世界を書いている福西さんの文章と違って、お酒への正しい愛情が感じられません。色々取材に出向いてブレンダーやら製造者と友人知人だってのは分かるけど、正直、テレビのスポーツキャスターが安直に人のプレーにアーダコーダいっているレベルに感じる。
僕としてはこの本は基本的には不要。好きな人には好きな本かもしれません。

四〇度を超す炎天下を歩き続けてこれに出会ったとき、その感激は筆舌に尽くしがたい。これはビールだけの持ち味で、他の酒では不可能だ。(P.40)
モルト・ウィスキーと違い、ブレンディッド・ウィスキーはブレンダーの個性と無縁ではない。(P.206)