実験科学の精神

市民は、秘儀室のドアがどれほど厚く重く感じられても、あきらめずにノックを続けて、そこで働く人に問いかけよう。(P.264)
実験者は、おっくうがらずに自分の仕事ぶりを人々の目の前にさらすべきである。(P.265)

この先生は授業は嫌いだけど本は面白いよなぁと思っていたんだよね。でも、改めて読むと、「おや、本もあんまり面白くない」、とか感じてしまった。
特に、自分の中で、感じ方が変わったなぁと言うのは、この科学者と市民のかかわりの感覚。うそでも、今は自分が研究者だったり、大学事務経験者だったりしちゃったわけだ。すると、じつは、はなから厚い壁なんぞなくて、というか、他の組織程度の厚い壁はあるけれど、特別な壁ではなかったりするわけだ。
むしろ大事なのは日常の地域人としての生活態度なわけだ。それはどっちの立場でも一緒。大体研究者だって一市民なんだしね。
ま、時代と共に認識は変わるってことで。

ここにも実験の「自己増殖」性を見る。実験科学は、みずからの力で物質をますます多様化し、新たに見出された「純粋」な諸物質について、ますます多様な実験を繰り広げてゆく。(P.223)
実験室とは「はたらきつつ祈る場所(ラボール・オラトリウム)」(P.254)