ちひろのことば

大人というものはどんなに苦労が多くても、自分の方から人を愛していける人間になることなんだと思います。(P.69)

昔から絵のトーンが好きな絵本作家。とはいえ、内容は時代背景なのか旦那さんのせいなのか、反戦ものなど結構ハードなものも。基本的に、共産主義は嫌いだけれど、こういう形で自然と共に暮らす大切さや次世代への思いやりの大切さを主張されると、こちらとしては「うん」と言ってしまう。それが大人の責務でもある。
このエッセイをきっかけに、大人にこそもう一度彼女の絵本を読み返してもらえればなと思う。

実際、私には、どんなにどろだらけの子どもでも、ボロをまとっている子どもでも、夢をもった美しい子どもに、みえてしまうのです。(図版)