審判
「ただ君は逮捕された、それだけの話だ」(P.23)
とにかく分けがわからない。いや、文章が意味不明というのではなく、その意味不明の状況が非常によくかけている。恐ろしいほど何がなんだか分からないのだ。
逮捕されただけだといわれても、それだけにしては世の中いきなり意味不明で整合性が取れなくなってしまうなんてあっていいとも思えない事態だ。でも、実は図太く生きれる人には、案外気の持ちようでしかないのかもしれない。社会システムの恐ろしさ。
日本で行けば、人民は弱し 官吏は強しなんかがこういう事態を上手く描いているんだろうけど、薄ら暗さはこっちの勝ち。ヨーロッパ人って根暗なのか?
「危険なんて、自分で恐がろうとするときにだけ恐いんですわ」(P.73)