赤い鳥傑作集

世間の小さな人たちのために、芸術として真価のある純麗な童話と童謡を創作する、最初の運動を起こしたいと思いまして、月刊雑誌『赤い鳥』を主宰発行することに致しました。(P.356)

この気合、すごい。文壇の大物が寄ってたかって名作名品を、小さな人たちのために書き上げている。この大物を片っ端からくどいたってのがすごいし、当然その中の作品もすごい。現代に子どもために、これほどまでに大同団結して何か大物がやってくれることってまずない。
その一事をとっても、この赤い鳥という運動は、すばらしいエネルギーを持っていたんだろうなと感激する。
そのまま国語の教科書にしてしまいたい一冊です。子どもに読ませて、また自分でも読もうっと。

「何になっても、人間らしく、正直に暮らして行くつもりです。」(P.64、杜子春)
雨がふります。雨がふる。/遊びに行きたし、傘はなし、/紅緒のお下駄も緒が切れた。(P.128、雨)
柿丸は元の乞食のような姿で毎日さんざしの下で壺をこしらえていました。(P.211、壺作りの柿丸)
「これはいい思いつきだ。こんな窓かざりは、市長さんの家にだってありやしない。」(P.268、海からきた卵)