風呂と湯の話

施浴が、わが国の人々に、入浴が保健衛生に必要であるという思想を植え付け、遂に入浴愛好の国民という名をなさしめた一原因であることは疑うことはできない。(P.61)

日本独自のハーブ利活用の一例にもなったのが、このお風呂。多分にそういう思想的な植え付けの影響も大きいのでしょう。
実際にこの本は仕事の下調べのときに、大きい方向転換のきっかけになった一冊でした。中国にも余り例が無く、韓国に若干、そして日本で豊かな発展を遂げていた入浴用の薬湯。それもこれも、このお風呂に対する衛生観念と宗教観念なんだろうなと。
で、今回仕事抜きで気楽に読んでも、ちょっと高度な雑学集としても楽しめる一冊です。書棚にあるといい一冊ですね。