さびしい乞食

娘のほうではちゃんと親の苦しい懐ろを知っており、カニサラダ一つでわざと満足げな様子をしているのです。(P.17、第二の前がき)

うちの娘たちみたいです。読み出す前になぜかホロッとしました。
で、この本自体は「さびしい王様」の続編。困ったことにその本編は無いという。これ単独でもそこそこ楽しんですけど、多分、本編を読まないと十分には楽しめないかと思います。

「こちらの乞食は、通行人の注意をひくために、いろいろ工夫するんだなあ」(P.56)

でも、こじきの若様を軸に読めば、それはそれで独立した本編として面白いかもしれません。
ま、本なんて自由に読めばいいんです。はい。

その紙片をビリビリとひっちゃぶいてしまいました。実を申せば、その紙は日本国作家、北杜夫氏の原稿だったのです。(P.305)