うつ病の時代

「精神障害になると、その人の育ちがわかる」(P.71)

元、うつ病患者としては、そんな事言われるとドキッとします。まぁ、そんなにたくさんの友人知人を失わないで住んでいたところを見ると、まぁ、そんなにひどい育てではなかったのではないかと一安心。
この本、奥付を見ると1981年の本。かなり古い。自己の体験とか最近のこの病気に関する諸情報を総合してみても、この本一冊で結構理解できることばかり。
秀逸な本だと驚くべきなのか、病の研究が進んでいないと嘆くべきなのか。

実際、うつ病になる素地ってのはこういうやつ

患者の生活にはむだがなく、普通の人が遊びによって、人生のゆとりをつくっているのに対して、遊びがいつの間にか仕事や勉強になっているのである。(P.39)

で、僕自身は今でもバッチリこういうところがあったりする。再発の恐れ大ですな(^-^;
ま、でもね

うつ病は人間味あふれた病気である。彼らは、優しく、涙もろく、義理人情に厚く、しかも勤勉である。(P.195)

こういう病だから気楽にかかってみてもいいかもね。と、それぐらいなめてかかる病気です。深刻になったら大変だしね。