カラー版 日本美術史
日本美術の流れを自律的な展開としてとらえることはむずかしい。(P.4)
文字で論じてもあんまり意味のない感じの本。せっかくカラー版なので、実物を見ると良いかと。
日本美術の流れを見るという意味では、よくできていますし、その日本美術の特徴や変節点なんかもよくわかります。
蒔絵の手箱や硯箱は、和歌がビジュアルイメージ化される重要なメディア(P.108)
いわゆる和風が確立した室町期。こういう和歌をビジュアライズすると言うのは非常に趣がある手法です。と同時に、宗教色が弱くなった感も。
でも、以下はどうかと思う。明治期の解説。美術を誰かのために作ってはいかんのでしょうか。
「商業的」という侮辱的な言葉(P.182)