ゲームシナリオ作法
私が夢見るのは、映画のシナリオの構成を厳密に織り込んだ、RPGの創出です。(P.91)
うーん。映画史上主義者が一生懸命ゲームというメディアを理解しようとしてしくじった一冊。かな。
後出しじゃんけん的な感想だけど
RPGゲームを、コンピュータ・ゲームの頂点に立つものと考えています。(P.4)
結局、今のゲームの売り上げや流行を見ると、結局、RPG至上ではなかったんだよね。度々のつまり、エンドの決まった話を作るのであれば、いい映画をつくっちまったほうがいいのであって、ゲームにそれを肩代わりさせることが無意味だってのが真実だったんだろうなと。
映画とゲームを見間違った結末がゲームメディア論の終末を導いたわけだ。
「垂れ流し」の並列の中からは、実はどんな選択肢も生まれないのです。(P.61)
と、彼が小ばかにした、つくりのだらだら生活系のゲームや、通信とイベントをただ並列に組み込んだだけのゲームが結局のところ支持を得て、RPG至上主義に走ったプラットフォームは苦戦を強いている現実を見据えるべきでしょう。
人はなぜゲームをするのでしょうか?(P.29)
という、彼の問いたては、結局のところ、他のメディアとは違う楽しみを楽しむため、と言うのが正解だった、ということでしょう。
とはいえ、映画製作の入門書としては少しは役だつと思いますよ。ま、その程度だな。