杜甫詩選
行歌非隠淪(行歌、隠淪に非ず、P.29)
今日現在ののらの気分でしょうか。出張も減ったので
庶往共饑渇(庶わくは往いて饑渇を共にせん、P.108)
という気持ちは減りました。
さて、国破山河在(国破れて山河在り、P.121)で有名な杜甫の詩選です。李白と共に詩仙とたたえられる名句の数々ですが、
痛飲真我師(痛飲こそは真に我が師、P.80)
一酌散千憂(一酌、千憂を散ぜん、P.266)
と酒呑みにとって大変ありがたい御託の句の数々でもあります。とはいえ、漂泊の日々が多かった詩人なので
万里悲秋常作客(万里 悲秋 常に客と作り、P.361)
や、旅先で諸葛孔明を気取って
日暮聊為梁父吟(日暮 聊か梁父吟を為す、P.308)
こんなことしてみたりと。でも全体的にうすら淋しい歌が多かったりします。
漂泊人生も良いですが、人知れずとどまるのも悪くないのかも。
在山泉水清/出山泉水濁(山に在れば泉水清し、山を出づれば泉水濁る、P.186)