古典落語 志ん生集
「(皿を軽くつき出す)もう半分ください」(P.412、もう半分)
なぜ、そうなったかは覚えていないけど、小学校のとき友達の間で突如落語を読むことがはやったんだよね。といっても、図書室にある少年少女向けのやつ。毒はだいぶ抜けていたけど結構おもろかったなぁ。ということで、大学生のときにどんな話しあったっけと買い集めたのがこのちくま文庫のシリーズ。
子供向けでも、大人向けでも話の骨格は一緒。この、「もう半分」はなんか、もっと子供向けのほうが怖かったような記憶があるくらい。
でも、落語ってのはしゃれっ気もあるけど、人の世の観察も良いなと改めて思う。
人間というものは、金が欲しいといったって、たまるもんじゃァないですなァ、その人にそれだけ授かるんです。(P.102、宿屋の富)
努力もしかりだけど。でも、そういうところあるし、着飾るというときでも
どんな身装だって行けるんですな、別に警察で、そんな身装ァいけないッてことァ言わない。(P.155、風呂敷)
よく考えればこういうことだしね。ま、俗人としては身なりでも何でもとりあえず磨きたくなりますが
いや、磨くのはよそう...また小判が出るといけない(P.236、井戸の茶碗)
ということで。