曹操―魏の曹一族

いったい、おれはなにも王になることを望んだのではない(下P.224)

あれ。いまいち面白くない。再読の感想。はじめ読んだときはそれ相応に面白かったような印象があるんだけどなぁ。三国志時代の主人公の一人、曹操のお話。
なんともかんとも、曹操像がいまひとつ魅力的じゃないのだ。何でじゃろうねぇ。曹操が単なる極悪人じゃない像を書こうとしたって感じではあるんだけど、人間としてあんまり魅力を感じない。悪でも善でもいいからさ、こう、魅力ある人物じゃないと人はよってこないと思うんだけど。

とりあえず、それなりに印象に残った部分のメモは残すけど....。うっちゃお。

「乱暴者に乱暴だと言われると、うれしくなるではないか」(上P.12)
「お金か。......ま、財物はあるにこしたことはないが、そんなに欲しいものかな?」(上P.99)
「この世の中は、遺恨によってうごかされることが多いのだ。それは......世の中を推し進める力だな」(上P.158)
「羊は羊、豚は豚、ちゃんと墨書して売っている。正直なものだ。人間は何とか将軍と看板は立てているが怪しいものだ」(上P.252)
「敵が強いか弱いか、戦ってみなければわからない」(下P.62)
「おれは千年歌いつがれてきた、この太古の声の力を信じる」(下P.68)
乱世は次の世代に持ち越されそうだ。(下P.136)