昭和時代 戦前・戦中期

「大戦以来いわゆるお調子づいて鼓腹撃壌に陥りはしなかったか。今回の大震災は、到底人為的なものでなく、何か神業のようにも考えてならない」(P.31、渋沢栄一)

なんかすごいデジャブを感じる。311の時にこんなこと口走ったエライ人、結構いたよねぇ。これは関東大震災の話。

十五銀行が営業を再開したのは一年以上たった二八年四月二十八日だった。預金のカットこそ免れたものの、最長で一〇年間の分割での払い戻しとなった。(P.64)

こちらは今の銀行のことを思うと意味がよくわからない。これは昭和恐慌の話。
なんというか、すさまじき時代であることがよくわかります。終戦の日の読書にには相応しいかな。新聞社が手持ちの記事を活用しながら、この時代をつづった4部作のうちの1巻目。歴史解釈上の細かな意見は出てくると思いますが、通読すると時代の一側面を鮮やかに切り出していると思います。戦争に進んでいった時代を、こうした本を通じて追体験するのもいいかもしれません。