文明としての教育

現在の学校制度はあまりにも充実し、あまりにも豊かになったために、子供からしても、親からしても、まるで空気のように当然視される存在になっています。小学校に入りさえすれば、あとはエスカレーターに乗ったように大学の入り口まで運んでくれる。そんな風にほとんどの親が期待しています。(P.150)

私はこういうサービス教育こそ学校の外に出して、社会全体の教育能力にゆだねるべきだと考えています。野球にせよ合唱にせよ、地域のスポーツや文化の活動と連携させ、生徒とおとなと一緒に学ばせる方法があるはずです。それはまた地域全体を活性化させ、郷土愛の高揚にもつながるのではないでしょうか。(P.187、部活動のありように関連して)

いろいろあって義務教育のありようを考えることが増えて、幾冊か連続で教育の話題の本を読んでおります。
本書は、書き始めこそ、自分の貧しい戦後まもなく自慢から始まって、なんじゃこりゃって感じ満載でしたが、最後まで読んだ結論として比較的自分と意見の近いまともな提言が多い良書と感じました。親としても、元子供としても実感として納得がいきます。
それにしても、この人、中教審の会長なのに、この本の中身がほとんど実現されていない感はハンパない。政治というのは思い込みと調整で結局グダグダなものが採用されるんだろうなぁ。