新編わらしべ長者
そして、代々、青年の一族は長谷寺の檀家として名を連ねていく。その御布施の支払いぶりから、後世の人々は、その幸運ぶりを信心のためと囁きあったという。
自著を紹介するってのはどうも苦手なので、ブロガーさんに解説いただいたので、ぜひそちらを。
伝えてる事はみんな同じなのに、なぜアクセスに差が出るのか?
とはいえ、少しなんでこんなお話に仕上がったのかというと、色々調べると原典はこんな感じ。
本当のわらしべ長者の話
で、宇治拾遺物語や今昔物語集で成立しているってことは、鎌倉幕府成立以前で、主人公は武士で、奈良の長谷寺が舞台というところまで、突き詰めたところからスタート。あくまで寓話で、わら、あぶ、ミカン、反物、馬、等々全部何かの象徴でそれを素直にその時代背景と照らして一個づつつぶしていって、その後、お話が矛盾しないように少しづつ設定をもとの作品からずらす作業をして作っています。
大きい変更は、主人公は孤立無援な人間からある程度の家人もちへ、と、奈良の長谷寺じゃなくて、スタートは鎌倉の長谷寺に。一応、系列なんでいいじゃろうってことで。
それぞれが何を表していて、どういう顛末で交換が起こるかは本編を読んでみてのお楽しみってことで。
書いてて楽しかったけど、こんな短編作る時間ってもう二度と取れないような気がする。