ケルベロスの肖像

「田口先生には、シンポジウムでは神輿になっていただきます。神輿はかつがれるもので、自分の意志ではどこへも行けません。その歯痒さ、もどかしさを思えば、私にこき使われていた時の方がまだ幸せだったと気づくでしょう」(P.61)

ようやく、このシリーズのクライマックス。Aiセンターの設立です。
そして、今まで山ほど巻き散らかしていた(しかも幾作も経て)伏線をせっせと回収しながらストーリーが進みます。
散々シリーズを読んでから読んでしまっているので、これ単独で読んでどれくらい楽しめるのか良くわかりません。これと後一作。これを別の視点で見ている作品で、海堂作品の文庫を読むのは一応ひと段落かな。
さて、次の読書にかかりますか。

「検視の質が低下している今、Aiセンターは必要悪かもしれんな」(P.315)