夢見る黄金地球儀
「才能がないだなんて、卑怯者の逃げ口上だ」(P.232)
海堂小説の中で、もっとも異質な一作です。あ、でも、ナイチンゲールで出てきた人々は活躍するのか。
内容は、さえないおっさんと、変なおっさんが、どうしょうもないバブルの遺物を相手に「あーでもない、こーでもない」と四苦八苦する、謎のドタバタ活劇です。ちなみに、面白いです。
「今の日本は国中の役人から業者から何やら何まで、みんなコソ泥なんだから、ワシたちがちょっぴり金のかけらを失敬したところで、誰が非難できる?」(P.302)