太平洋の試練 真珠湾からミッドウェイまで

しかし、空母は生き残った。少なくとも空母は生きのびていた。(上P.90)

アメリカ側から見た太平洋戦争史。よく陰謀論やら国力論でシンプルに太平洋戦争の勝敗を論じてしまって、アメリカ側は楽々勝ったような話が多いけど、結局両軍必死で、結果論で簡単に論じていいもんじゃないんだなぁと思えます。
どれだけターニングポイントになったミッドウェイが、アメリカにとって薄氷の上で掴んだ勝利なのかと、実感できます。命のやり取りの戦争が、簡単なスペックやら統計数値やらだけでは語りつくせないということだけは確かなようです。

山本の計画が広大で、致命的に複雑だったのにたいして、ニミッツの計画はまっすぐで、敵のもっとも弱い点を狙っていた。(下P.338)