ふるさと銀河線

「これから齢を重ねて、取り巻く状況が違ってくればまた別なのかもしれない。けれどそれでも、やっぱり後悔だけはするまい、と決めてるんだ。僕の夢を知り、背中を押してくれたひとたちの思いを無駄にしないためにも、故郷を出たことを決して後悔しない」(P.134、ふるさと銀河線)

こういうホンワカする小説は久々に読んだ。表題の「ふるさと銀河線」の他8編の入った短編集。殺伐としたニュースに囲まれていると、こういう小説を読む心のゆとりが、みんなに欲しいなと思います。
個人的には、表題に惹かれて買ったのですが、ひたすらネギを刻む「ムシヤシナイ」が一番印象に残りました。あ、若くしてなくなった子供の足跡を追いに陸別に足を運ぶ夫婦の話の「返信」も。って書き始めるとキリがないですね。
保有するかどうかは別にして、この程度の本をちょっと読む時間ぐらいは作りたいですね。