他人を見下す若者たち

子どもたちが大志を抱こうとしないのは、大人の側にも責任があろう。子どもたちが大きな志を抱こうにも、周りにモデルとなる大人が存在しない。(P.62)

まぁ、そういうことなんでしょうけどね。何と言うかあんまり共感できない一冊だったなぁという印象。著者自身も

ここで示した見方は、まだ心理学界で十分に認められたものとはいえない。(P.214)

と、巻末で記しているので、それはそれでいいんでしょうけど、回顧主義的にしか聞こえないわけで。
そんなに、今を否定されても、その今を作ったのが著者の世代たちでしょうがとか思うんですよ。その今をもがきながら生きている今の世代を批判するだけで、「それがどうしたの?」としか、感想としては言いようもなく。新書としてのあいまいな知見の発表なんだと割り切れば役に立たないことは無いんでしょうけど。

子どもというよりも、親が率先して学校に謝罪することを強く拒否するのである。(P.99)

かつて日本人は地域や会社といった共同体をきわめて重要視して生きてきた。地域に不幸な人がいれば、周りの人たちが経済的、心理的に支援した。(P.128)

ストレスという言葉が広まってから、ほとんどの人は、自分が他者にストレスを与えたなどとは考えず、自分だけがストレスを被っていると考えるようになった。(P.205)


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