バースト! 人間行動を支配するパターン

もし私のもくろみどおりにいけば、あなたがこの本を閉じるころには、自分がふだんどれだけ自発的にふるまっているつもりでも、あなたの行動は案外、まわりから予測されやすいものだということが納得してもらえているだろう。(P.9)

参加している研究会の課題書籍と言うことで、読了したもの。正直言って、読了したけど、この言明には納得できなかったなぁ。
そもそも、一章おきに、歴史読み物が挟まるわけなんだけど、その辺の意味不明。学習会でのやり取りで、そういうもんかなぁという納得しそうな感じの読み解きはあったんだけど、個人的には、関心領域外。

以下は、ちょっと、関心があった部分のメモの抜き書き。自分の学習用です。すみません、書籍紹介にもなってなくて。

もっとも望ましい短期防衛措置は、ウィルスの拡散を阻止することにほかならない。そしてそのために真っ先に理解しなくてはならないのが、人々がどのように移動するかなのである。(P.42)

ポアソンは各陪審員が正しい判断を下す確率は平均75パーセントにしかならないと算定した。(P.123)

人間の行動がランダムであることをひとたび認めてしまえば、人間行動は突如として予測可能になることを示したのである。(P.124)

データを見る限り、戦争や紛争は――前章でみたものと同じように――全く無作為な偶発的現象だった。(P.143)

「これから一か月半のあいだ、一日が終わって退社する前に、翌日にやらなければなならない重要事項を六つリストアップして、その重要度順に番号をつけると約束して下さい」(P.171、業績を上げる方法)

アインシュタインの文通量が爆発的に増大していくとともに、彼の科学的な生産高は縮小していった。(P.208)

あるターゲットを突き止めるのに最も効率のよい戦略は、最も明白で秩序のとれた規則的な戦略ではなく、バーストを含んだ断続的な、あえて言うならでたらめな探索戦略なのである。(P.237)

「予測のアルゴリズムがどれだけ優れていたとしても、それを当てはめる人間の行動がエントロピー(s)を持つなら、われわれの予測ツールは必ずときどき誤りを犯す」(P.287、大学院生ニックの証明したこと)

行動の予測可能性となると、意外なことに、ベキ法則に代わってガウス分布が現れる。(P.289)

社会全体の様相である歴史を予測することと、個人の日常的な営みを予測することとのあいだには、ひとつ重要な違いがある。人間は惑星ほど規則的ではないかもしれないが、人間の日常的な行動の多くは本質的にきわめて反復的なので、したがって予測も可能なのだ。(P.373)

いつまで人は、リーダーの気まぐれにつきあわされなければならないのだろう。(P.379)