青雲の大和

「政りごとがこれほどありがたいものであるとは、大化改新まで皆、知らなかったのだ」(下P.333)

はい、遙かなる大和の続きです。今度は、大化の改新と遣唐使が話題です。中大兄皇子と中臣鎌足。わりと面白いです。個人的には、こういう、歴史設定がマニアックな歴史小説が好きなので、なかなかやめられません。
歴史の勉強として読むのはどうかと思いますが、意外と普通の小説として読むと楽しめます。遙かなる大和とセットでどうぞ。

「われわれは鎌足どのの身をまもり、命じられるままに手足となって動けばいいのだ。手足が勝手に判断して、勝手に動き出したらどうにもならないじゃないか」(上P.88)

陣頭に立って相手を倒し血路をきりひらいていく、そういう覚悟があるかどうかである。(上P.102)

大事をなすとは、そういうことではないかと思う。志を同じくする者が、まずたがいを信じきることだ。(上P.320)

蘇我を倒したあとの荒れ果てた地に、新しい大和の国をつくりあげねばならないのである。(上P.337)

「あの爺いども、湯につかっておれるときか」(下P.151)

「もうしあげねばならないのは、素手では和平は保てないということであります」(下P.303)

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