プロフェッショナルサラリーマン ― 「リストラ予備軍」から「最年少役員」に這い上がった男の仕事術

プロフェッショナルサラリーマンは、しなくていい残業をして、その手当をあてにするようなさもしいことは考えません。(P.88)

そりゃそうです。にもかかわらず日本の企業や家庭じゃ蔓延している発想なのよね。その手当てあてにするの。一つには、時給労働前提の各制度の問題だともおもう。世の中みんな成果給になれば、こんな弊害なくなるのにね。
もらった本ですが、実に我が意を得たりというか、自分のサラリーマンの頃の働き方は間違ってなかったんだなと思える本です。むしろ、そのままサラリーマンでいるべきだったのかもとか思います。
はじめの就職のときは、

「若いときはつべこべ言わずに、一生懸命働くこと」(P.39)

という感じでしたし。体壊しましたけど。二回目の就職からは、転職組として

なぜなら攻める気が失せるほどの強固な城を築けば、誰も攻めてこないからです。(P.222)

自分のシマができれば、自分は仕事を仕入れる立場から供給を行う立場に変わります。(P.205)

プロフェッショナルとアマチュアの決定的な違いは、「主に上司から仕事を仕入れる側か、仕事を自ら創出して社員達に供給する側かの違い」(P.33)

という感じの働き方になりました。んで、まぁ、子育てしたくて辞めちゃう訳なんですけど、安易にこの働き方をすすめられないなぁって、直感的に思っていたのは

ワークライフバランスをとろうとするのは、プロフェッショナルになってからでいい。今は仕事に全力投球すべきです。世の中で結果を出している人は、必ずどこかのある時期に狂ったように何かに取り組んだ経験があるものです。(P.52)

という部分で、なるほどと思ったわけです。あと、別のところでも書きましたけど

そもそも兵隊ではなく軍曹の募集のようなハイスペックな転職は、狙った人材の一本釣りですから、情報誌になど載りません。(P.237)

はその通りで、就職情報誌で転職できるうちは、自分はたいしたことはないと思ったほうがいいかもしれません。
過去の僕の自慢話の種というのではなく、今の自分から見てもなるほどと思う部分もあって

なぜなら「売れる」かどうかを考えるより、「売るべき」かどうかを考えることのほうが大事だからです。(P.255)

みんなのためになると信じてやっていることは、必ず見ていてくれる人がいるということです。(P.84)

もちろん小売業でも効率は大事です。ただしそれは人の見ていないところで効率化すべきです。お客様との接点で、「その商品にするのか、買うのか買わないのか、早く決めてくださいよ」などと言えませんから、効率は求めない。その代わり効果を求めるわけです。(P.121)

ニーズは数を追い、ウォンツは額を追うべきだ(P.267)

なんかは、今、自分がやっている仕事のポイントを整理してもらっていると思います。
あと、働き方としては

上司というのは、仕事ができる部下には抽象的な指示を出します。(P.151)

ほかの人をフォローすることは、結局自分のためになります。(P.190)

まわりの人の入れ替わりが自分の成長のバロメーターになるのです。(P.217)

自己投資というのはそもそもビジネスパーソンである限り、ずっと必要な一生のテーマです。(P.231)

この辺ははずしてはいけないところでしょうか。若い人は是非意識して。あ、プチ求人ですが

長になってうまくいく人のパターンは一つしかありません。それは長になる前から「誰々さんって、『実質店長』だよね」「なぜあなたがいままで店長じゃなかったのが、不思議なくらいだね」と言われてたということです。(P.213)

という感じのひとを、アイリンクではないほうの僕のお仕事で募集しています。ぜひ、下克上で僕のやっているセンター長を掠め取ってくださいませ。ちなみに、僕のいる職場は、どこへいっても

「楽して時間をつぶしたい人には面白みのない会社ですが、楽しく自分を高めたい人には面白みのある会社です」(P.262)

という会社です。ぜひ、我こそ!というかたはそれぞれの求人流れに従っていらしてください。
どちらにせよ、今、資本主義自由経済で議会制民主主義の社会に生きる大人として、サラリーマンという働き方は考え直すべき働きなのかもしれません。

私たち大人が、今、問われています。(P.298)