自分を磨く「嫌われ仕事」の法則

「いっそ自分のほうから嫌なコトに立ち向かってみよう」(P.130)

本当にそう思います。昔の人が「虎穴に入らずんば虎児を得ず」とはある意味良く言ったもので。自分にとって嫌なことでも、周りにとって嫌なことでも、そこに突っ込んでやってみると上手くいくものです。というか、嫌だというのは思いこみでしかないことが多いってことです。
その上、著者も書いていますが、感謝もされるし、喜ばれるし。おまけに嫌なことでみんな避けてきたんだから、しくじったからと言ってそんなに非難されることもない。いいことづくめです。

同僚や他社が消極的な対応に終始しているクレーム仕事を、積極的に取り組むようにして、あなたがクレームの受け皿になりましょう。(P.35)

ってことです。後、常に嫌な仕事だなぁと思って働いている人には、

「暗い顔をしてたら荷物が減っていくのか?おとなしく黙ってたら勝手に仕事が終わってくれるのか?」(P.153)

という発想の転換が必要です。まぁ、明るい顔して、騒いだからって、仕事が終わらないってのは一緒ですけど。とことん楽して儲けるのが善、みたいな発想に立っちゃうとだめで、

「時給を高くすることは自分を安売りすることで、時給を安くすることが自分を高く売ることだよ」(P.144)

「日本一の下足番になってみろ。そうしたら誰も君を下足番にしておかぬ」(P.167、阪急創始者小林氏)

こういう、しっかり働けちゃう状態になれば、どうころんだって困らないわけです。だからといって、その既得権益を権益だからと言って守ってはダメです。

自分の立場を守るような権利を主張すれば、そこに他の人が付け入る隙が生まれるからです。真面目に取り組んで地位を確立している限りは、あとからその仕事をやろうという人には簡単に負けることはありません。(P.47)

究極的には感謝の念こそがお仕事であるという僕の主張とは通じるものがあって、

「これまでは、荷主の輸送担当者にあごで使われていたという感じだったのが、集荷に行っても配達に行っても、家庭の主婦から必ず『ありがとう』『ご苦労さま』という言葉をかけられることであった。」(P.67)

働いたことの結果として、どんな仕事であっても得られなければならないことがあります。/それは、「お客様が喜び、満足してくれること」です。働く理由が何であっても、働いたその結果、お客様が満足し喜んでくれるものでなければ、その仕事には価値はありません。(P.103)

というのが、まさに大事なことです。著者の主張は

涙を流してまで感謝されるような仕事を、してみたいと思いませんか。(P.9)

「嫌われ仕事」だからこそ、「ありがとうを言われる会社」を目指せるし、目指すべきなのです。(P.79)

ということなのです。まずは、あなたの眼の前の嫌われ仕事から手をつけてみてはいかがですか。そこから、全てが始まります。


飲食店にとってもカクヤスの充実した配達サービスはとても便利なものだったのです。つまり、本来はお店から一般家庭向けに提供したサービスだったはずのサービスが、お店からお店に配達するサービスとしてヒットしたのです。(P.51)

絶対に値引きをしないことです。特に理由のない値引きは絶対にしてはいけないのです。(P.90)

ツイッターによる情報共有のおかげで、丁度良い感じで「信じて任せること」ができるようになったのです。(P.186)