ネット事業者必携。で、一般のネット利用者もできれば読んでおくといい。

2000年に出た本ではあるが、今現在読んでみても、ネット上のさまざまな法的問題をこれほど丁寧に調べて分類して解説してある本は少ない。同タイトルのほかの年度のものがないのもうなずける。
すくなくとも、現行のネットに関する技術と、法律と、人の利用方法という点から見て、この側面に関する進化はここ数年内ということだ。判例そのものは常に同じ判決になる保障はないが、それに至る考え方や論点は、本書で大変上手に述べられている。

ネット関連の法律書を並べたり法律解説書を読む前に、一読しておくと理解もしやすくなるだろう。読めばネット上のあらゆるトラブルに巻き込まれないということではないが、いざ巻き込まれたときに行動指針を考える上で、大いに役立つはずだ。