クロスロード in their cases

「もしさ、わたしが受験に落ちたらどうする」
「落ちたら?」

(中略)
「そりゃあ、腹抱えて笑うだろうな」
「ええっ、わらわないでよ」
しかし、お父さんの返事はまたしても軽く私の想像を超えてくる。
「いやあ、笑う笑う。んなもん大笑いに決まってんだろ」
「酷い、笑いごとじゃないのに」
「笑いごとだよ」
「え?」
「さっきも言っただろ。俺はな、家族を失うことが一番怖えー。それに比べりゃ後のことは全部笑いごとだ」

(P.221、主人公と父との会話)

まぁ、もとは知人経由で、短い某通信教育のCM映像を見せてもらったのがきっかけ。小説化するってんで、買ってしまいました。
ある種、受験を熟知している受験産業の方が絡んでるんだから、もっとえげつないかなぁと思ったら、結構素敵な青春小説でした。なので、いまさらですが、受験生であれば、この期に及んで現実逃避に読むならいい感じの一冊なんじゃないんでしょうか。
とはいえ、冒頭の抜書きではないですが、ぜひとも受験生がリアルに家にいる保護者の方にこそ読んでいただきたいなと思います。僕もこんなことをかなり前から言っているので、非常に共感できました。
ということで、非常に短い期間にピンポイントで読まれることをお勧めします。