ミロを落とした日
まぁ、どうでもいいことなんだけど、子どもをチャリに乗せて走っていたらふと思い出した出来事を、残しておこうかと。
ミロって飲み物ご存知ですか。僕が小学校のとき、うちの田舎のスーパーに彗星のごとくあらわれ(ミロそのものはもう少し前からあったようです)、瞬く間に家庭を席巻した、牛乳で溶かすココア風味粉末で、スポーツの後といえば必ずと言っていいほど飲んでいたものです。
で、そのミロが特売だったか、切れてしまったのか、親にお使いに行かされました。今思えば、兄抜きで一人で親のお使いに出たのは、ほぼはじめてだったように思います。なんだか分かりませんが、単純に嬉しい気分でうきうきとお使いに出たことを覚えています。自分の好きなミロの特大サイズを買ってこいというお使いですし。お使いを任されたこともまた嬉しかったように思います。
で、うきうきと、スーパーで自分お顔のサイズよりどでかいミロのビンを抱え、レジを通り抜け、ビニール袋に移そうとしたときに、この大ビンを落っことしてしまいました。当然ガラス製なので、がっちり割れてしまいました。
当時のガキなので、カネなんざお使いの最低限度のカネしか持ってないし、途方にくれてしまって、泣いてしまいました。なんか、その割れた風景をとってもよく思い出せます。
その時、どっかの知らないおばさんが(おばあさんだったかもしれない)、はい、「これ持っていきな」と同じ大きさのミロをくれ、お店の人にてきぱきと片付けてくれました。
で、この話はこれっきりの話。何の後日談もなければ、そのスーパーは現存もしていません。ただ、こういう、サッと親切の出来るような大人になりたいなぁと、いまだにそれとなく思っていたりするわけです。
まぁ、とてもあのおばさんのようにかっこよく小さな子どもに親切は出来ませんけど。
ちょうど、今思えば上の子ぐらいのときの年の出来事だわな。それで思い出したんだろうなぁ。