いい機会なんだしさ
愛知県なんざに住んでいると、自動車会社様の業績の下方修正に関して大騒ぎしているみたいなのはよくわかる。
まぁ、普通に考えて、自動車なんかがこんなにたくさん売れていたのが異様なわけで、普通に機能性の議論だけすれば、総出荷台数が世界の総世帯数に到達した時点で、もう売れなくなるのが自然な話しなわけだ。それでも売れていたってことを考えると、機能性以外の嗜好性で売れているってことなんだし、景気に左右されるファッション業界と一緒なわけだ。特に、北米市場なんてある意味で車産業の発祥の地なわけだし、それぐらいの台数は原理的に行き届いているんだから、こんな事態はいつでも予想できるでしょうがと。
自分が車に乗らないし、その機能性以外のところに魅力を感じていない以上、全く興味のない商材なので、むしろこんなに売れていること自体が不思議に感じるぐらいだった。
でまぁ、下方修正とか言っても、北米の自動車会社みたく赤字転落ってことでもないし、それでもなお結構大きい黒字予想なんだから、さほどそれ自体気にしなくてもいいのになぁとおもう。
で、地元にいればラインが暇になって人が余るとか、人口増加が見込めなくなるとかそういう話をよく聞く。だけど、そのむかしそこの会社の偉い人が、雇用は守るとか豪語したわけだし、頑張って守ってもらいましょう。で、むしろ、この10年の、おかしな右肩上がりを前提に生活してきた僕らのほうのありようを考えるいい機会なんだとおもう。
特に、企業であれば、ただラインをまわすばかりで、新規事業開発を全うにやれていないんだし、この際ヒマになった人間で徹底的に新規事業開発をすればいい。特に黒字の出ている今しかむり。暇人がいて億単位の黒字があるなんて実にすばらしい事態じゃないかと思う。
あと、自治体にしてみれば、なぜ夕張がああなったかをよく考えるべきだ。おかしな人口増加を前提にインフラ投資をして、その維持が苦しくなったからだ。むしろ20万に満たない時点でこの事態になってくれたんだから、この辺でインフラ投資のありようを冷静に見直せばいい。
どっちにしても、不景気ってのは事態を見直すいい機会。ここで、ありもしない貧乏化幻想に惑わされてじたばたしては、むしろ先行きが怪しくなるってのはバブル崩壊のときに、愛知県以外は学んでるんだよね。当然悪いほうで。そのまねをすることはなかろうさ。