グランブルー

普通に売っている焼酎です。しかも普通の甲類焼酎です。ぱっと店頭で見つけて何がすごいんだ。という感じの代物。青いキレイな角瓶であるってことをのぞけば一見変哲はない。んだけど、よくみると海洋深層水使用って書いてあるんだな。

今の時代、ビールだって何だって海洋深層水なんて、猫も杓子も使ってるしたいして関心はない。とおもって、飲みもしなかったんですよ。ある日まで。

そのある日というのは、年も押し迫った2003年の暮れ。
出張中にちょっと仕事で手が空いた時に、北海道での仕事でお手伝い頂いているKさんにちょっとした情報交換にと連絡した所
「今面白い人と会ってるからおいでよ」
というお誘いに乗って、うかうか出向いたのが運の尽きでした。

そこには、「らうす海洋深層水」という会社の社長(といっても若くて穏やかな感じのかたです)がいらっしゃいました。そこで、知った新事実が、なんとグランブルーに採用されている海洋深層水は、同社の海洋深層水なんですね。
オホーツク海を眺めて住んでいたことのあるものとしては、ちょっとそれだけでも応援したくなってしまいます。

社長「じつは、この深層水を採用頂くのにちょっとした紆余曲折があったんですよ」
F「ほう。」
社長「合同酒精のかたがはじめにお見えになって、うちの深層水を採用したいといって頂けたんですけど、一度お断りしたんですよ」
F「なぜ?良い話じゃないですか?」
社長「うちの会社はあくまで地域おこしの会社なので、地域にメリットの無い話は全てお断りするんですよ」
F「??」
社長「はじめ、合同酒精さんは仙台の工場で作られるとおっしゃったんですね。だとすると、仙台は儲かるけど北海道はどうなんだと」
F「なるほど。で、結局どうなったんですか?」
社長「一度、お引き取り頂いた後もう一度いらして頂いたんですね。そこで、仙台ではなく旭川工場で作るというご提案を頂いたんですね」
F「ほうほう」
社長「本音としてはらうすがストレートに儲かるのが良いですけど、工場作れとは言えませんし。そこでOKしました。今では良いお取り引きをさせて頂いています」

ということで、一見普通の甲類焼酎に海洋深層水が入っているだけのようですけど、北海道人による、北海道のための酒といえる焼酎なんですね。
実にあっぱれ。

社長「おまけなんですけど、グランブルーはフランスのシラク大統領御用達のお酒なんですよ(笑)」
F「なぜ何ですか?」
社長「親日家のシラクさんが日本にきた時に『フランス語の名前のついた焼酎がある』と感激して下さって、良く飲んで頂いているんですよ」

こんなでも北海道発世界。フランス人みんなが飲んでくれるともっと嬉しいですね。
普通の見た目にもこんなことがあるんですね。

人は見た目に寄らず。酒も見た目に寄らず。いまでは、私も焼酎はグランブルー派です。