国稀

北海道は増毛町(ましけちょう)の国稀酒造の銘酒「国稀(くにまれ)」。
道北のお酒は、自分の生まれ故郷のお酒のせいか、自分の味覚に良くあう。
でも、全国区の知名度という点では、旭川の男山や札幌の北の誉に劣っているのが悲しい。産地自体の知名度の差が大きい気もします。

で、そんなこんなが産んだ悲劇(喜劇?)をご紹介。
大学時代の友人のEK氏から聞いた話です。

友人は北海道人では無いですが、就職してからも、 毎年のように北海道に通う北海道フリーク。
かれが、一人の上司に皮肉を込めて、この国稀を持ちかえったのが その原因に.........。

EK「部長、お土産です」
部長「ほう。国稀か。旨そうだね」
EK「いやぁ、部長のお口に合いそうな良い酒を探すのも苦労しましたよ」
部長は、ご機嫌。お酒にうるさい中年オヤジだそうで。
この国稀のラベルには、
「増毛、国稀」
と産地もデカデカと書かれたものでした。
ま、とうぜん、その部長の頭は、年なりに寂しくなっていたそうで。
ちなみに、このEKはその部長が嫌いで、軽い皮肉の意味で、この増毛の国稀を送ったのでした。
が、この時点では、この人、若い部下からお土産、しかも大好きな日本酒をもらったという事で、そんな事には微塵も気がついていませんでした。
で、その他に、同僚や先輩に一通りお土産を配り終わったころ、ある女子社員が 部長が抱える一升瓶に気がつきました。
その目には、国稀のラベルが。
そして、大きな声で爆笑しながら
「EK君、ぶちょーに、増毛(ぞうもう)のお酒なんかあげるなんて」
で、そこにいた一同連鎖大爆笑。
EK「いや、それは、ましけという北海道の地名で........。」
と、しどろもどろに説明。
すでに時遅し。
部長は怒りのモードで、しばらく、この部所は、 地獄のような職場になったとか。

お酒の贈り物は気をつけましょう。