ハートランド

あんまり市場では売ってないけど、意外とバーなどでは よく売っているビールです。で、やっぱり、行き付けの バーで飲めるビールでありました。が、ビールは嫌いなので ほとんど飲んでいませんでした。

冬の観光シーズンの札幌で、レポート書きが乗りに乗って しばらくは勉学に励んでいた?ため、しばらくぶりに しばらくぶりにサルートに行ったある日のことです。

まぁ、結構込んでいて、ようやく一席空いている程度でした。
そこに座って
F「あーと、シュタインヘーガーをください」
で、マスターが近づいて来る途中、いきなり、隣から。
A[お、お兄さん。なかなかやるね!」
と、なかなか年配のおじさんが、話し掛けてくるじゃありませんか。
F「いえ、それほどでも。たまたま飲みたかったんで」
A「その若さで、いきなりジンのストレートとはただ者じゃないねぇ」
おもわず、答えに窮していると、立て板に水のように、このおじさん、 話すわ話すわ。
A「いや、おれぁ、毎年必ずこの店にくるんだよ。地元の人が羨ましいねぇ」
F「ええ、そうですね」
A「おれぁ、ウオッカ党なんだよ。お兄さんはウオッカはしないのかい?」
F「いや、まぁ、何がお好きなんですか?」
A「だから、ウオッカだよ。ウォッカ」
こんな感じの会話が延々と続く。
次のお酒を頼もうとするが、このおやじの会話はとどまるところを知らない。
で、マスターに目線を配ると、常連の女の子と談笑してるし。
しょうがないんで水だけで、延々と飲む。時々、同情を込めた目で、 マスターと常連の女の子がこちらを見ている。
A「いやぁ、お兄ちゃん気に入ったぞ!こっち来ることあったら連絡くれやぁ」
と、一言を残して、閉店寸前のサルートをようやく去っていった。

ほっと、一息ついたところで、マスターが
I「はい。おごりだよ」
F「いいの?」
マスターが出してくれたのが、冷たいハートランド。
I「いいのいいの。今日はもうお開き」
と、常連の女の子にも、ビールを。
で、ふたりが
「お疲れさん!かんぱーい!」
F「あ、ども、かんぱい!」
グラスをかちかちとぶつけて、一気に3人で飲み干す。
めちゃくちゃ、話しつかれたのか、めちゃくちゃうまい。
F「でも、どうして?」
I「いやぁ、あのお客さんさぁ、毎年来て、誰か彼か必ず、いけにえになるんだ わ」
F「...........ひょっとして今年の犠牲者が俺って事?」
I「そうそう。でも、今までで一番長持ちしたんでめちゃくちゃ助かったよ(笑) 」
なるほど。
今年もまた犠牲者が居たのだろうか。
まぁ、犠牲者の人は、最後にハートランドを飲めるということで、 我慢しましょう。