タンカレー

私が前の会社に赴任して社宅(というか会社が借りてたアパート)に付いたときです。 私は真っ先にあるものが欲しくなりました。
そう。お酒です。
で、歩いて5分の酒屋へ。
すーっと、スピリッツの棚へ移動。ま、何処にでもある酒屋なので、 たいした数はありません。
そこに、非常に見慣れたボトル。緑の太目のボトル。タンカレー。
で、手が伸びましたが、値段に目が行くと、なんと!!
「3000円」と書いてあるじゃないですか!!
おいおい、いまどきジンが定価かよぉ...........。
さすがに引越ししたてなので、思わず躊躇してしまいました。
で、周りを見ると焼酎と日本酒ばかり。
どうやら、ここのお店では、このタンカレー、「高級舶来酒」に なっている様子。呆然。
一番のみなれた酒なのに、買えないとは。

このタンカレー、初めて飲んだのは、いつものサルートでした。
そのころは別段うまいとも思ってませんでした。
ビギナーだったし。
私が、タンカレー中毒になったのは、忘れもしない、大学院から帰る夜道のことでした。このころ、私は昼は働いていたので、まるで夜学生のように夜大学に行っていたのですが、遅い帰り道、お腹がすくと、唯一開いている、家の近くの美味しくもないラーメン屋によって帰るか、サルートへGO!が日常でした。
その日は、雪も降っていて、遠出が億劫だったので、近場のラーメン屋に行きました、 そこから家に帰る前に、ちょこっとコンビニによって帰りました。
で、そこのコンビニのお酒を眺めていると。なんと!あのタンカレーが
「¥980」!!
まさに、「今が買い!」。思わず、速攻で3本ほど買って家に帰りました。
その日から、タンカレー漬けが始まりました。
なぜなら、そのコンビニ、いつ行ってもタンカレーが980円なのです。
サルートいかない日は一日一本空けてました。

そのタンカレー漬けの日々も終わりを告げたのです。
ここに赴任して。
高級舶来酒タンカレー。恐るべし。
3000円で売ってるのは、ある意味、980円で売ってるのを 見つけたときに匹敵する驚きでした。
その上、近所に酒屋がここしかない事も判明。
酒屋は隣の駅まで行く必要があるのでした。
その日から、私の寝酒は、タンカレーではなくなり、その酒屋で売っているシードルへと変貌したのでした。

ちなみに、普通、タンカレーは今時ですと2000円程度で買う事が出来ます。