カンパリ(赤)
わたしはリキュール大好き人間で、どんなリキュールでも
ストレートで楽しむが、一つだけ苦手なリキュールがある。
それがカンパリだ。
こいつは、カクテルとかにすると美しい赤と、
苦みの聞いた甘さが、何とも言えず美味いのだが、
どうも、それだけで飲むのには、独特の苦みがきつい。
札幌のnokiaでのお話。
わたしが入ると、そこには客が一人とマスターしかいない
相変わらずの光景。
いつもの奥の席はそのお客に取られていた。
見た目若い感じの方でした。
F「どもども」
I「何にします?」
F「いつものパターンで」
I「じゃ、今日はブードルスあたりで」
なんて会話をしながら飲んでると、
客「すいません」
I「はい。」
客「そろそろ時間だし、カンパリ。ロックで」
I「はい」
思わず、そのまま見入ってしまいましたね。
わたしにはそれは飲めませんから。
綺麗なオールドファッショングラスに注がれる
赤い液体。そこに浮かぶ氷。
確かに綺麗なんですけど。
その客10分くらいで飲んで。
客「マスターあいそ」
I「はい」
で、でていったんです。
で、数日後、再びnokiaにて。
この日はさっさと研究室抜け出して飲んでました。
9時頃でしょうか、ずいぶんと混んできた頃に、
あの、カンパリの客が。
おまけに隣に。
思わず話し掛けちゃいました。
F「あの、カンパリロック飲んでた方では」
客「ああ、あの時の。覚えてますよ」
I「結構二人とも常連だから、顔は合わせてると思うよ」
F「でも、カンパリロック飲んでるとこ見たことないよ」
客「そう?いっつも締めはカンパリだけど」
で、よく話してみたら、サルート時代からの常連で、
Fの小うるさい注文の仕方が印象に残ってるとか。
それで、先日はむしろ、そちらの方のほうが、
こっちを気にしていたそうです。
いやいや、バーってのは見ず知らずの人と
お話が出来るのが魅力の一つですね。
あ、落ちがない。