PCを捨てて街に出よう!携帯は持って。

携帯カメラの使い方も、編集のためのツールの使い方も、配信のための設定も分かったと思いますが、一つ最も重要な問題があります。それは、この手法を通じて「何を伝えれば良いか」という事です。

その回答は「伝えたいと思うものを伝えれば良い」ということが結論だったりします。 でも、本当にそれだけでしょうか?

■パブリックアクセスに必要なお題目

あなたの伝えたいことが芸能人のゴシップだったり、有名歌手のコンサートだったりするのであれば、携帯電話でこそこそ作るんじゃなくて、民放やNHKに是非就職して下さい。 間違えなくそちらの方がグレードが高く、より優れた内容で、より多くの人に伝えることができるでしょう。
仮に伝えたいことであっても、マスコミで見れるものはマスコミに任せてしまうことが重要です。
でも、あなたが日常の生活の中で、そうしたマスコミなどで見る情報以外に「おや?」とか「どうして?」とか思うことはありませんか。あと、町の中の風景に「これってキレイ!」とか「新しいものができた!」とか。案外、その時はそう思ってもすぐ忘れたりします。あなたのちょっとした「?」「!」が、伝えたいことの種になっています。

■街に出よう!携帯を持って

「?」とか「!」は、家と会社の往復だけじゃ案外みつかりません。いや、家と会社とその往復路だけでも、その伝えたいことの種はあるはず。とにかく、どこかに行く時には、携帯を持ってお出かけしましょう。とにかくPCと睨めっこしているだけでは、こうしう「?」「!」とは出会えません。
そして思い立ったら、どんどん撮影しちゃいましょう。
別に衝撃映像が必要なのではありません。
あくまでも、あなたが「?」とか「!」とか思えるものを、どんどん撮り溜めてしまえば良いのです。大切なのは、「あなたが」が感じたことをを感じたように撮影してしまうことです。かっこよく撮ろうとか、キレイに撮ろうとか思う必要はありません。所詮携帯の画像、色々とプロみたく凝ってキレイにとっても努力が無駄になる程度です。

とにかく思いついたら即撮影。閑さえあれば、家から出て携帯でバシバシと撮りましょう。

■芽が出て膨らんで

こうして、「?」とか「!」を撮り溜めておくと、だんだんと自分なりのものごとへの感じ方というのが見えてくるはずです。いわば、種から芽が出てきたというところです。もうここまでくれば、番組はほぼ完成したともいえます。
次にある特定の「?」なり「!」なりの周辺の出来事を撮影しに行きましょう。例えば、新しい喫茶店ができていて、これは「どういうお店だろう?」というのを撮影しておいて、やっぱり気になるから入って食事をしてみたら「とっても美味しい!」という感動があったので、今度このメニューを撮影しておいて、作っている人や食材が気になって.....。と、芋蔓式に撮影したい内容(知りたいと思う内容=「?」、新しい発見=「!」)が膨らんでくるものです。
これが溜まってきた頃には、あなたの中に伝えたいこともできてきているはず。いわば、芽が膨らんでいくというプロセスともいえます。

■そこで一気に花が咲くかというと....。

こうして撮り溜めた動画を編集すればうまく伝わる動画になるのかというと、これがまた難しかったりします。芽が出て膨らんで、そこで泊まってハイおしまい。では、非常に空しいところです。
では、なぜそれが上手く行かないのでしょうか?そこに次の問題が横たわっています。 「伝えたいことがどうやれば伝わるか」という問題です。