個性も大事だけど、パクるものはパクりましょうよ。
この秋ぐらいから何となく、安城ビジネスコンシュルジュというところで、月二回程度の経営相談お受けしています。なんでも、専門家ということで遇されており、市のお金で無料で対応しております。何の専門家やねんとか突っ込まれどころ満載ですけど。要予約ですが、わたくしそんなに人気の専門家じゃないので、出勤日の飛込でもご対応できるんじゃないかとか思います。
まぁ、その昔市民活動センターでひっそり経営相談を受けていたことを思えば、ちゃんとした筋の通る形で、こういう場ができたのはありがたい限りです。
そんなところでのちょっとした出来事なんですけど、ちょっと気持ち引っかかったんで、メモ代わりに残そうかと。
食のレシピや盛り付けの専門家の先生に、メニュー等々ご相談しましょう会に僕が担当をあてがわれている方がお申込みしたので、なんとなく途中からおまけの専門家として同席した時のお話。そもそも、僕の担当されている方々がやや筋違いな感じで、その先生にご迷惑をおかけしたのはさておき(さておきじゃねーけど。先生、すみませんでした)。
その流れで、メニューのご相談をされている個人経営のカフェさんのご相談に同席しました。ご夫婦でやられていて、実は私も一度お邪魔したことがあったり。おいしくて質が高い食材で作られていてメニューも多くて、でもお安くご提供していて大変だと。しかもなんも訴求しない地味なメニュー。そこで、ファミレス等のチェーンと価格帯やメニューのありようで「客層が違います」って話で、某Sさんがややdisられつつ話題が進行。それはその通りで、異論は全くないわけでして。僕も行きませんしね。基本、何でも大手さん嫌いな人ですから。
ただ、そこで、奥様のほうが「在庫の管理できてねーようちの旦那(シェフ)」って話題になった時に、「大手さんはセントラルキッチンですから」でなんとなく話題をスルーしそうになったんで、ちょいと出しゃばってしまいました。メニューと在庫と仕掛品の管理が一体となっていて、モノが回っている大手の厨房を知っている身としてはさすがにスルー出来ず(なぜ知っているかは、信頼関係の都合で大っぴらには書きにくい)、嘴を挟んでしまいました。
例として出せるのって、自分の知っている事例は言えない都合上、超有名な某Sの事例なんですよね。テレビや雑誌でバンバン出てるから知ってるよって言われるんだろうなー。そんな程度の低い話すんなよとか言われるんだろうなー。って思っていたけど、言うしかないよってことで話題に出したら案の定、微妙な空気が流れ。ただ旦那さんはご存じなかったから(か、すでに知ってるけどこのおっさんかわいそうだなぁという同情心からかも知らんけど)、「ほうほう」と聞いていただけたのですくわれましたが。
じつは言いたかったのは、テレビで言われている部分じゃなくて、大手(Sに限らずBやらDやらGやらでも)の各店の厨房を本当に見てみたほうがいいよってことなんですよね。セントラルキッチンは、あくまで効率よく仕掛品を作る手段でしかないんで。それ以外の完成品を作るまでの、安い時給のパートさんでもできるようにオペレーションと在庫管理ができるようになっている、非ITの小さな見える化の数々ってのは、パート教育にお金をかけたり高時給のパートを雇ったりしにくい街のカフェとか個人店こそ学ぶ部分が実は多いんですよ。
あとメニューと連動した在庫管理なんかは、メニューの絞り込みを検討するうえですごい武器になったりもします。美味しい美味しくない論やら味のトレンドでは私は何のとりえもないですけど、数字からでもメニュー改善の裏付けをとったりはできるもんです。
大手の真似をする必要はないのはその通りなんだけど、大手からパクれるものはバンバンパクればいいと思いますよ。
差別化をするためには、やっぱり敵になる要素のある相手は徹底的に研究したうえで、いいものは取り入れて最後の最後の部分でしっかり差別化するってのは大事です。とはいえこういう姿勢で、すべてのものをdisらないで見れるようになったのってのは、きっと歳食ったんだろうなぁとも思います。
そんなこんなで、本業はこんぶ祭のおじさんと思われがちなこの数年ですけど、こんな感じで、ふわっとコンサル業も継続しておりますので、お気軽にお声がけくださいませ。
それにしても、本当に久々にBLOG書いた。