アシモフの雑学コレクション

最初の好況と不況は、砂糖でも、石油でも、香辛料でもなく、チューリップによって起った。(P.73)

へー。
アシモフのもとの物も面白いんだろうけど、やっぱり星新一の訳も秀逸。でも、改めて読んでいて思い出したのは「夜明けあと」。歯切れといい、一行の中の文章の配置など、とっても良く似ている。
多分、この翻訳で培った文体なのかしらと思う。ショートショートとも長編の文体とも違う、これまた星新一ワールドともいえる文。
気持ちよく読める雑学集。内容もさることながら日本語の文章としても秀逸なので、是非一読を。

ハイエナは誤解されている。(P.59)
元の世祖フビライの宮殿には、五千人の占星師が住んでいた。天気予報という、危険な仕事も含まれる。敵中しなかったら、命を失う。(P.129)
香水産業には一万九千種のにおいと、それぞれの強さを二十段階にまで、かぎわけることのできる技術者がいる。(P.189)
オランダ陸軍には、労組がある。(P.292)